【事例】特殊DM加工　～ハトメとチェーンでチャーム加工～

みなさんこんにちは。

人がやるセットアップならば、手仕事ならではの高い仕上がり品質を追及をし続けてこそ、私たちの存在意義がある！
といくらか鼻息荒く言っちゃいますが（笑
もうひとつ大事にしていることがあります。

「他ではできないことをやる」

です。
「件数は数十、数百だけど、自分たちで全部仕上がりよく作るのはさすがにできない。」
「デザインはすごくステキなんだけど、現実的に誰がこれを仕上げるの？」
こんな問合せをいただくこともよくあります。

こちらの事例は、2011～2012年頃に取り組んだ、ブライダル企業様の結婚式場案内DMのセットアップ例です。

DMは受け取った人が見てくれてこそのもの。
見てもらうための最初の注意を獲得するには各社志向を凝らしていらっしゃいます。

PP袋に入った厚手のDM。
パッと見ると、チェーンにまとめられたチャームがついています。

これだけでも”何が来たんだ？”という注意を惹きますし、手触りの”違和感”も感じ、とても注意に留まり易くなります。

封を開けてよく見ると、チャームは、選べるオプションチケットがまとめられていることが分かります。
結婚を考えるカップルにとって、”何なんだ？”という最初の驚きは、内容を理解するにつれて、感動の驚きに変わります。
きっと二人の素晴らしい思い出の1ページに刻んでいただけることと思います。

企画者・デザイナーさんは、そんなストーリーを思い浮かべながら、このDMを考案されました。
私ももちろんステキなアイデアだと感じました。

しかし。
実際にこれを仕上げていく手順を開発するのは、それこそ「誰がこれを仕上げるの？」という内容でした（笑
そこから試行錯誤の連続でした。

紙に穴をあけて、ハトメでしっかりと補強する。もちろん紙の性質も考慮しながら。。
オプションチケットを傷つけないように、ゴールドのチェーンに通し、留め金を止める。
これだけならまだしも、11種類もあるオプションチケットの部材管理など、組合せ間違いをしてはいけません。
また、仕上がりの正確さも落としてはいけませんし、相応に納期は短めかつ、やったことのない案件でした。
それはもうなかなかに大変でした（笑

ですが、このDMはブライダルの会場案内DMです。
DMの先には結婚を考えている二人がいるわけです。
企画・デザインされた方の熱意も私たちに伝わります。
カップルの素敵な思い出の一部に関わる私たち。責任は重大です。
私たちはこのDMを受取るカップルに直接お会いすることはないですが、私たちの仕事が、二人のよい思い出に繋がればと思いながら取り組みました。

おかげ様で、結果はとても好評だったようです。
私たちもホッと胸をなでおろし、よかったよかったと思っておりましたら、
後日驚きの展開が。

なんと。書籍に取り上げていただけたのです。

「読ませるしかけはここにある！　DM　デザイン・コレクション」
発行：(株)グラフィック社
2012年発行

こちらの書籍です。
DM事例集です。
印刷加工会社としてパラシュート(株)のクレジットもしていただきました。

やったことのないことに取り組むのはいつでも不安はあるものですが、試行錯誤しながら必ず仕上げてみせる。
という自信にも繋がった案件でした。
そして、本で紹介されるなどすると、私たちもとても嬉しく、またがんばろうと思えました。