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コロナ禍だからこそのDMのつくり方   (第4回)「お得感」はマスト

こんにちは

皆さんの会社ではコロナ以降、DM(ダイレクトメール)を利用されているでしょうか?

元よりオンライン中心にシフトする流れにあった販促媒体にとっても、コロナの影響はとても大きく、特に最近は紙DMにまで販促予算を回せない…という販促ご担当者の方もいるかもしれませんね。

DMを始めとした紙媒体の立場が販促の主役からサポート役へと、少数精鋭型の役割へとその強みを変化させている中、ここにきてようやくコロナからの脱却を感じ始めたとは言え、まだまだ旅行やショッピングには不自由な中で消費者はじわじわ蓄積されている購買意欲の矛先を探しています。だからこそ、その購買意欲をどうやって刺激してあげるかはDMの開封/閲読率UPに直結します。

 

こんな時代だからこそのDM成功のポイントを、全5回に分けてご紹介いたします。

 

(第1回) 販促は「役割分担」コチラから

(第2回) コストの鍵は「セグメント」コチラから

(第3回) 仕様の決め手は「体感」コチラから

(第4回) 「お得感」はマスト

(第5回) 「自己満足型」のDMは伝わらない

 

※販促ご担当者様、通販企業様 向けのエントリーです。

 

(第4回)「お得感」はマスト

お得感、オファー、特典

企業が紙DMをつくろうと思うときは、主に「新商品の発売、イベントやセールの開催、新店舗のオープン、季節の催事…」などが多いですよね。オンライン販促が主流になる前と比べると、今は紙DMを送る回数自体が減ってきているので、いざ送るときには何かしらの契機と言いますか、明確に発信したい内容が強くあろうかと思います。

 

JDMA(一般社団法人日本ダイレクトメール協会)の調査結果※(詳しくはコチラ)によると、DMの案内内容(=企業側の発信)として

・新商品/サービスの案内 28.5%

・商品/サービスの紹介記事、読みもの 21.7%

・特売/セール/キャンペーンの案内 16.9%

という結果となっています。

 

一方で、面白いのは「受け取り手側」が開封/閲読する情報内容については、

・クーポンの案内/プレゼント 53.5%(購入利用経験なし58.5%)

・特売/セール/キャンペーンの案内53.5%(購入利用経験なし53.2%)

という高い割合に対して、

・新商品/サービスの案内 46.0%(購入利用経験なし42.6%)

・商品/サービスの紹介記事、読みもの32.5%(購入利用経験なし22.3%)

が下回る結果になっています。

 

これは企業側が1番、2番に伝えたい内容は実は受け取り手にとってはさほど優先順位が高くはなく、そんなことよりクーポン・プレゼント・特売・セール・キャンペーンといった「お得感」のあるコンテンツを求めているという、大変わかりやすい事実を表しています。

これは発信者である企業側の思考で考えてしまうと見落としがちですが、自分も一人の消費者側の立場に立って、自宅のポストに届いた郵便物の束に目を通す瞬間を想像すれば「そら、そうだね!」となりますよね。

 

○オファーは必ずつけよう

お得感、オファー

この受け取り手側から求められている「お得感」は、紙DMの世界では「オファー(特典)」と呼ばれています。

わかりやすいところで言うと、「このDM持参の方に○○プレゼント」や「DM持参でお会計から○%OFF」などのオファーは皆さんも何度も見掛けたことがあると思います。近年ではECサイトと連携させる手法も多く見られ、例えばQRコードから紙DM限定のLPに飛ばしてオンライン購入を促したり、購入画面で入力できる専用キャンペーンコードを記載したり、紙DMのオファーはオンライン誘導にも大きな役割を果たしています。

さらにオファーには紙DMの保存性を高める効果もあります。割引クーポンがついているからなんとなく捨てずに取っておいた経験は皆さんもありますよね?

これらの素晴らしい効果を持つオファーについては、DM設計の順番としては後から考えてもOKです。ただし受け取り手側からは一番注目されている部分でもあるわけですから、オファーの重要さについては紙DMをつくるうえでよくよく肝に銘じておくべきことだったりします。

 

○どんなオファーが良いの?

内容という意味では、ひと言でいえばケースバイケースです。

安くできるなら安いほどに…、高価なノベルティであればあるほどにインパクトは増しますが、「じゃあ際限なく安くしよう!高価なノベルティも付けちゃおう!」というとそれは無理…って話ですよね。これは企業側がDM施策全体の費用や商品価格、イベントの来場見込みなどあらゆる観点からROI(Return on investment)やCPO(Cost per Order)、CPA(Cost per Acquisition)を判断して決める、という判断でOKです。

例えば自動車販売業などの高単価商材で、費用感の算段が付くならば優良顧客さま限定の試乗体験など、コストも手間暇も掛けたVIPオファーも付けられますし、コストが厳しければノベルティになったりするでしょう。

大事なのは、企業が思っているよりも受け取り手はオファーに注目していることを忘れないことです。極端な例を挙げれば、ふと「50%OFF!」の見出しが目に入ってから、次にようやく「何の店のどんな商品?」という順番で紙DMを読み始めたって経験、皆さんもありませんか?

オファー内容

 

○オファー設計の注意点

オファーを決める際に2つほど気を付けたいポイントがあります。

1つ目はオファー内容がDMの目的としっかりリンクしているかという点です。例えばですが…

・新商品の紹介DMなのにオファーは別の商品の割引

・イベント来場促進DMなのにオファーはECサイトでの割引

・イベントもセールもやってないけどオファーは来店プレゼント

・店舗来店は避けてほしいけどオファーは店頭割引…などなど。

 

これらはちょっと極端なパターンではありますが、オファーを決める際に「そもそも紙DMを送る目的」が何であるかを改めて整理したうえで、内容がその目的達成に繋がっているかをお客さま目線でよく確認してみてください。

私の体感上、「来場オファーは正直、付けたくないな…」という企業のイベントDMご担当者さまは割と多いと感じますが、施策全体の最終目標、紙DMの目的、オファーの内容とその期待値…と、ブレイクダウンして考えていく中で、企業としてどこかに「損して得取れ!」も視野に入れることはオススメいたします。

 

2つ目はオファー自体が複雑化していないかという点です。

企業側にも都合があるので、オファー設計に何かしら条件設定がされるのは当然ですが、「○円以上購入の方」「商品Aを購入の方」「※○には使用不可」などの限定条件があまりに多く付きすぎると結局どのくらい安いのか、どうやったら適用になるのかが伝わらず、結果としてオファーによる集客効果は低下してしまいます。

逆にひとつの紙DM内でオファーの種類が多すぎる場合も、却って伝わりにくくなるのでこの点にも注意が必要です。

 

オファーの設計で大事なのはやはり受け取り手にとってどうであるかという「視点」です。

悲しいかな、余り物を付けるような感覚だとお客さまには見透かされてしまいます。企業視点だけで考えればオファーなんてなくても構わないものですが、その価値に惹かれて読んでもらえる確率が上がるわけなので、視点はやはり「お客さま」に置くべきですよね。

実はそういった視点の問題はオファーだけに限ったことではありません…。

次回、最終回は企業がついつい陥りがちな紙DMのワナについて。

 

第5回  「自己満足型」のDMは伝わらない に続く

 

※ JDMA(一般社団法人 日本ダイレクトメール協会)『DMメディア実態調査2020』


パラシュート株式会社では、ダイレクトメールを始めとする販促施策の企画提案、制作も行っています。
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